中小企業では、節税のため、退職金準備のためなどの目的で、法人を契約者とした様々な保険に入っていることが多く、一つの保険にも入っていない会社はむしろ少ないと思われます。

このように、中小企業にとって保険は身近な存在ですが、しかし、実際のところ、自社が入っている保険の内容(契約金額、保障内容、掛金等)について、よく理解している社長はあまり多くないのではないでしょうか。

これは、そもそも保険に入る際、顧問税理士や知人の保険会社の人から勧められるまま入ってしまっていたり、また、保険商品は複雑なため、保険内容の話をちゃんと説明してもらっていてもあまりよくわからなかったということもその理由でしょう。

そもそも保険は、その加入時の自社の状況(好調・不調)や、その時考える将来構想(退職時期、後継者等)によって、その内容を決めていきます。ですので、自社の状況がその保険の加入時と変わってきていたり、将来構想が変化した場合には、その保険は現状に合っていない保険となっている可能性が高いのです。

さらに、保険商品を検討する際、1つの保険会社しか検討対象にしていないと、自社に最適な保険商品が、その保険会社にはない場合もあります(しかしそうした場合でも、その保険会社は当たり前ですが、自分の商品の中から薦めてきます)。

こうしたことから、自社の入っている保険について、一度、ちゃんと見直してみることが格付け向上のためにも、会社の資金繰りのためにも重要です(今では、複数の保険会社の保険商品の中から、自社の現状に最適な保険商品を選ぶアドバイスをしてくれる会社もありますので、そうした会社を活用してみるのもいいでしょう)。

特に、下記であてはまるものが1つでもある場合には、保険見直しによる効果(保険料削減等)が期待できるので、是非、確認してみてください。

  1. これまで、1社の保険会社の保険しか検討したことがない。
  2. 現在の保険は、自社の業績がよかった時に加入したものである。
  3. 社長に必要な保障の額についてあまり深く考えたことがない。
  4. 薦められるままに保険に加入してしまったため、いまひとつ、内容についてわかっていない。